主役は魚沼の食材。そこにそっと手を添えるような料理です。
食材に信頼を寄せるからこそ、なるべく手を加えずに
HATAGO井仙は、越後湯沢駅西口の目の前に位置する老舗の宿です。東京から越後湯沢までは最短の新幹線で約70分。仕事を終えたらそのまま新幹線に乗り、ゆっくりと休日を過ごすのに最適な立地です。
この宿の魅力は、「書斎の間」「うたた寝の間」など、テーマ別に作られた快適な部屋と、魚沼の食材をたっぷりと使った目にも美しい創作料理。食事はダイニング「むらんごっつお(むらのごちそう)」でいただきます。
料理は、魚沼の野菜や伝統食を独自のアレンジで調理した創作料理です。見た目はフレンチのように華やかですが、ベースは日本料理。日本酒やワイン にもよく合います。基本のだしは、かつおと昆布です。食材は、南魚沼産コシヒカリに雪室じゃがいも、にいがた和牛、美雪ます、魚沼わさびなど、ほとんど地 元産のものを使っています。
「いい米がとれる魚沼は、やっぱり野菜も美味しいんです。素材そのものに力があるので、なるべく手を加えず、その美味しさが引き立つように料理しています」。
だから、味つけはごく薄め。醤油でこってりと煮た料理や、味の濃いドレッシングがかかったサラダなどは出てきません。調味料もドレッシングも、素材に合わせて、作れるものはすべて手作りしています。
しっとりと落ち着いた雰囲気が漂う「むらんごっつお」。地酒やワインの種類も充実。軟水が湧く魚沼は、上質のお酒を造る醸造元が集まっている。料理長桑名氏の料理のコンセプトは「すべて手作り」。味噌は、HATAGO井仙オリジナルの仕込み味噌を使用している。
たとえば、「にいがた和牛のあぶり握り」に薬味として添えられているのは、HATAGO井仙オリジナルの味噌とチーズを合わせた「みそチーズ」で す。これをしっとりとローストした牛肉にのせて食べると、お肉の味わいがぐんと広がり、和牛のこってりとした旨味を堪能できます。そうすると二口目は少し さっぱりとしたくなるものですが、薬味として、大葉の刻みや大根の染めおろし、笹川流れの藻塩なども用意されており、さわやかな味わいも楽しめます。
魚沼サーモンのパルフェ仕立ては、魚沼の清流で育った美雪ますに、みょうが、きゅうり、柿のもと(新潟特産の紫色の食用菊)などを重ねたもの。みょうがやきゅうりが、サーモンのもっちりとした食感をやわらげ、濃い旨味をさっぱりと味わわせてくれます。
HATAGO井仙では素材の仕入れにもこだわっており、にいがた和牛は、品質を吟味して一頭買いしたもの。お米は、南魚沼産のなかでもとくに美味 しいといわれている塩沢地区、宮田農産のコシヒカリです。塩沢産コシヒカリは米に旨みと香りの両方があり、ふっくらもっちりとしているのが特徴。それを HATAGO井仙オリジナルの味噌で作った味噌汁といっしょにいただきます。
食事のあとは、心地よい満足感に浸りながら、部屋に帰ってごろんとするのもよし、読書を楽しむもよし、人の出入りを気にせずに、すぐに部屋でくつ ろげるのもこの宿の魅力。HATAGO井仙は、仕事の合間の短い休日を、充実したくつろぎの時間に変えてくれる、そんな宿です。
宿泊時の夕食例
GOZZOコース
1名様5,250円のコース。魚沼の地野菜や伝統の調味料などを使った、美しい創作料理。見た目はフレンチのようですが、味のベースは日本料理。魚沼産の力強い美味しさを堪能できます。
- 1. 3種のカナッペ
- かぐら南蛮チーズと五郎丸茸、越後もちぶたハム、舞茸など、魚沼の旬の地野菜を伝統の調味料といっしょに。
- 2. にいがた地鶏と新そばのスープ
- にいがた地鶏と和牛の骨からとったスープにそば粉を入れてとろみをだし、「笹川流れの塩」でシンプルに味付けしたもの。軽く揚げた米だんご を加えていただく。この米だんごは魚沼産コシヒカリにそばの実を混ぜ、軽く揚げたもの。おこげのような食感
- 3. スズキの炙りと魚沼わさびのドレッシング
- 軽くあぶったスズキに魚沼産わさびのソースを添えて。日本海で水揚げされたスズキは新鮮そのもの。付け合わせはカブの梅酢づけ。
- 4. 越後もちぶたのローストと魚沼なめこのガーリックソース
- 低温で1時間、じっくりと焼いた越後もちぶたに魚沼なめこのソースを添えて。この日のなめこは原木から採れたもの。栽培ものに比べて、大きくて味が濃く、歯ごたえがある。
- 5. 魚沼サーモンのパルフェ仕立て
- 美雪ますに、きゅうり、みょうが、柿のもと(菊)を重ね、かぐら南蛮味噌とレモンを加えたトマトソースでいただく。美雪ますのコクと野菜の風味が調和した、さっぱりとした味わい。
- 6. にいがた和牛A5ランクの炙り握り
- 和牛の最高ランクの肉をあぶり、コシヒカリで握ったもの。薬味は、手作り味噌チーズ、大葉のきざみ、大根の染めおろし、笹川流れの藻塩。
お肉の旨味が堪能できる一品。
- 7. 雑穀米の白玉団子とかぼちゃジェラート
- かぼちゃのジェラートは、地元の「ヤミー工房」で作ってもらった特製ジェラート。雑穀米の白玉だんごと手作りの黒ごまソースを添えて。